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【「グレーゾーン」から動き出すために・2】
大切なのは、話せる誰かがいること(後編)

前編は、こちらからご覧になれます↓

「ふたごの会」の当日、お部屋には8組の双子のママと保健師さん、子育て支援課の方、保育士さんがいらっしゃいました。話しやすくなった保育士さんに

①おもちゃの取り合いがひどく、叩いたり、噛みつき合ったりすること

②お友達の物を取る、順番を守れないこと

③テレビ台に乗って、二人でテレビを倒そうとすること

④テーブルや高い所へどんどん登ること

⑤食事の際、食べ終わるまでじっと座っていられないこと

など、大変な状況と気になっていることを全部相談しました。すると保育士さんは「お母さん、おばあちゃん達の助けも借りずに、よく頑張っているね」と労いの言葉をかけてくださいました。

そして一つひとつ丁寧に、家でできることを教えてくれたのです。


①おもちゃの取り合いがひどく、叩いたり、噛みつき合ったりする

月齢的に難しいので、全く同じ物を2つ用意し、取り合う環境をなくす。言葉が話せるようになり、集団生活が始まれば貸し借りができるようになるので、それまでは一人ひとつずつ、じっくり遊べるように与える。

我が家の場合、同姓の双子で興味を持つ物が似ていることもあるかと思います。

②お友達の物を取る、順番を守れない

これも月齢的にまだ難しいもの。お友達の物を取りそうになったら奪い取らせず、「貸して」と親が言い、貸してもらえたら受け取る。貸してもらえることの喜びを「嬉しいね」「ありがとう」とお友達に言葉で伝える。

貸し借りできる喜びを感じられる機会を積極的に作っていました。貸してもらえない場合も、もちろんあります。そんな時は我慢できたことを褒め、違うおもちゃに興味が行くように誘導もしていました。

③テレビ台に乗って、二人でテレビを倒そうとする

テレビから離れた場所にベビーサークルを置く、テレビ台の周りに100円ショップで買える人工柴を敷く、テレビを床に置く、など子どもの行動を見て対策を取る。

ベビーサークルは二人の力が強くて倒され、断念(笑)。人工芝は足の裏がチクチクするのを嫌がり、効果がありました。テレビ台からテレビが落ちないように、ガムテープで固定していた時期もあります。

④テーブルや高い所へどんどん登る

食事の時以外、テーブルの上に物を置かない。それでも登る場合は、イスをテーブルから離すか、倒しておく。

⑤食事の際、食べ終わるまでじっと座っていられない

テレビを消し、おもちゃを片づけ、少しでも食事に集中できる環境を作る。親も席について一緒に食べる。間食を減らし、食事をする時には空腹の状態にしておく。

「完食しなくてもOK。食べむらがあって当たり前」という気持ちで、食事が楽しい時間になるようにとチャレンジしました。


保育士さんに教えていただいた対策をしながら、少しでもできたら褒めるように心がけていきました。「心配なことがあったらいつでも相談してね」という保育士さんの言葉がとても心強かったです。また「ふたごの会」で、障がいやグレーゾーンと言われるお子さんを持つお母さん達と仲良くなり、同じ悩みを共有したり、相談してアドバイスをもらったりできるようにもなりました。

息子たちが2歳4ヶ月の時、保育園に入園。先生方のご指導のおかげで、少しずつ落ち着いて生活できるようにもなってきました。しかし、新たな課題も。「こだわりの強さ」が目立つようになってきたのです。保育園の先生には「私は発達障がいかな、と思っています。家でできることなどがあれば、アドバイスを頂きたいです」と伝え、私の心のケアも含め、親身になってもらっています。

今年の夏にある3歳半検診までは様子を見ることになっています。ただ、何もせず3歳半まで待つのではなく、保健師さん、保育士さん、同じ悩みを持った親御さんと繋がれたことは、自分の気持ちの面でとても良かったと思っています。そして、保育園に通うことで先生方が専門的に関わってくださるので、子ども達の成長も感じることができています。

もし、検診で診断が出たら、協力してくださる方々の力を借りて、子どものためにできることをしたいと思っています。「聞いてくれる人がいる」「アドバイスをくれる人がいる」「労ってくれる人がいる」。それは、私にとっても、息子達にとっても、本当にありがたいことです。

中には「しつけができてないのよ」「生活習慣が悪いのよ」と、大変さや悩みを理解してくれず、責める方もいるかもしれません。そんな時は、セカンドオピニオンではないですが、他の子育て支援課の方や相談支援員さん、療育施設、児童発達支援センター、保育園の先生、幼稚園の先生に相談してみてはいかがでしょうか? 個々の特性に合わせて、家庭で実践できることも教えてくださいます。

最初の一歩はとても勇気が要りますが、協力してくださる方は必ずいます。今、お子さんのことで気になることがある方は、ぜひ一度、専門知識を持つ方に相談してみてください。nareluでも無料相談、カウンセリングサービスを行っています。お子さんと一緒に、お気軽にいらしてくださいね。